組織を強くするツールの基礎知識
会社の組織を強くするとは
「会社の組織を強くする」とは、一時的に成果が出る状態ではなく、
環境が変わっても、メンバーが入れ替わっても、継続的に成果を出し続けられる状態をつくることだと考えられます。
1. 個人依存から組織力への転換
強い組織とは、
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「あの人がいないと回らない」
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「社長が全部決めないと進まない」
という状態から脱し、
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誰がやっても一定の品質が出る
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判断基準が共有されている
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権限と責任が適切に分散されている
状態になっていることです。
属人化していない=強い組織です。
2. 共通の「目的・価値観」が浸透している
組織が弱くなる最大の原因は、
判断基準が人によってバラバラなことです。
強い組織では、
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なぜこの会社は存在するのか(目的)
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何を大切にするのか(価値観)
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何をやらないのか(NG基準)
が言語化され、現場レベルで共有されています。
その結果、
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上司に聞かなくても判断できる
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迷ったときの軸がある
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意見の衝突が建設的になる
という状態が生まれます。
3. 仕組みで成果が出る状態になっている
人の頑張りに頼る組織は、短期的には強く見えても長続きしません。
強い組織は、
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業務フローが整理されている
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情報が属人化せずに蓄積されている
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教育・引き継ぎが仕組み化されている
つまり、
**「頑張らなくても成果が出る構造」**を持っています。
4. 心理的安全性と健全な緊張感が両立している
強い組織は、
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意見を言っても否定されない
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失敗を学習に変えられる
という心理的安全性がありつつ、
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期待されている
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成果に責任がある
という適度な緊張感もあります。
「仲が良いだけ」「厳しいだけ」どちらも弱い組織になりがちです。
5. 変化に適応できる
市場・顧客・技術は必ず変わります。
強い組織は、
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過去の成功に固執しない
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小さく試して改善できる
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学習スピードが速い
つまり、
正解を持っている組織ではなく、正解を作り続けられる組織です。
一言でまとめると
会社の組織を強くするとは、
「人が変わっても、環境が変わっても、判断と行動の質が落ちない状態をつくること」です。
組織を強くするために、実際に何をすべきか
全体像(まず押さえるべき5ステップ)
強い組織づくりは、次の順で進めます。
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判断基準をそろえる
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仕事を言語化・構造化する
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役割と責任を明確にする
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対話の仕組みをつくる
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成長と改善が回る仕組みをつくる
① 判断基準をそろえる(最優先)
やること
会社としての「軸」を言葉にする
具体的アクション
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A4・1枚で以下を書き出す
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会社の存在理由(Why)
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大切にする価値観(3〜5個)
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判断に迷ったときの基準(例:「短期利益より信頼を優先」)
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ポイント
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立派な言葉はいりません
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現場で「使える言葉」にすることが重要
これがない状態で制度や評価を作ると、必ず崩れます
② 仕事を言語化・構造化する
やること
「できる人の頭の中」を外に出す
具体的アクション
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よくある業務を洗い出す
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次の3点だけ書く
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目的
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手順
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判断ポイント
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例:
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デザイン提案時に何を優先するか
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クライアント対応でNGなこと
ポイント
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完璧を目指さない(6〜7割でOK)
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Notion / Googleドキュメントなどで共有
属人化の解消=組織力の底上げ
③ 役割と責任を明確にする
やること
「何をやらなくていいか」を決める
具体的アクション
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各メンバーについて
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任されている領域
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最終判断者かどうか
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よくある失敗
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役割が「職種名」だけで終わっている
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責任の境界が曖昧
曖昧さは、摩擦と不満の原因になります
④ 対話の仕組みをつくる
やること
問題が小さいうちに出てくる構造をつくる
具体的アクション
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定例1on1(15〜30分)
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進捗確認ではなく
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困っていること
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迷っていること
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改善案
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を聞く場にする
ポイント
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解決しなくても「聞く」だけでOK
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否定しない・評価しない
心理的安全性は「制度」で作ります
⑤ 成長と改善が回る仕組みをつくる
やること
経験を「次に活かす」仕組みを入れる
具体的アクション
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月1回、以下を共有
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うまくいったこと
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うまくいかなかったこと
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次に試すこと
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個人評価は
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結果だけでなく
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プロセス・学習も見る
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失敗が共有されない組織は、同じ失敗を繰り返します
よくあるNGパターン
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いきなり評価制度・人事制度を作る
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社長・上司だけが頑張る
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「意識を変えよう」で終わる
組織は気合では変わりません。
重要なコツ
組織づくりは、
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一気にやらない
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正解を探さない
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小さく試して、直す
組織を強くするためのツールやアイテムは
組織を強くするためのツール/アイテムは「思想・判断・行動」を揃えるための“媒体です。
① 思想・価値観を揃えるツール(最上流)
▶「判断基準」を揃えるためのアイテム
● フィロソフィーブック/フィロソフィーカード
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会社の存在意義・価値観・行動指針
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カード型は朝礼・1on1・ワークショップ向き
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小さく・触れる形にすると定着率が高い
ポイント→「読むもの」ではなく「使うもの」にする
● コンセプトブック(ブランドブック)
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会社の思想・世界観・姿勢を視覚と言葉で表現
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採用・オンボーディング・外部共有にも使える
ポイント→ クライアント向けブランドブックと同じ熱量で作る
● ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)ポスター
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判断基準を空間に刷り込む
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エントランス/会議室/制作スペース
NG→抽象的すぎる言葉だけのポスター
→行動に結びつく一文を必ず入れる
● 創業ストーリー/ヒストリーブック
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なぜこの会社が生まれたのか
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何に怒り、何を大事にしてきたか
効果→ 世代が変わっても「魂」が継承される
② 行動を揃えるツール(実務レベル)
▶「やり方・基準」を揃える
● 業務マニュアル(ライト版)
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完璧な手順書ではなく
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目的
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判断ポイント
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NG集
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デザイナー組織向け→「デザインの正解」ではなく「考え方」を書く
● クオリティ基準ブック
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この会社の「良い」「ダメ」のライン
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過去事例(OK/NG)付きが強力
効果→ 上司レビューのブレが減る
● デザイン/文章/対応のガイドライン
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トーン&マナー
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クライアント対応方針
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メール・提案・プレゼンの基準
● チェックリストカード
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入稿前チェック
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提案前チェック
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納品前チェック
形状→ カード or デスクに置けるサイズが最強
③ 対話と学習を生むツール
▶「考える・振り返る」文化を作る
● 1on1シート
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聞く項目が決まっているだけで質が変わる
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最近うまくいったこと
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困っていること
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学んだこと
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● 振り返りシート/KPTシート
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プロジェクト終了時に必ず書く
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個人→チーム共有
ポイント→ 失敗を書いても評価が下がらない設計
● 社内ワークショップ用カード/シート
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価値観カード
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判断基準カード
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事例カード
効果→ 「話しづらいこと」をカードが代弁してくれる
④ 情報共有・文化醸成ツール
▶「空気・温度」を揃える
● 社内報(紙/デジタル)
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成果よりプロセス・考え方を紹介
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人にフォーカスすると効果大
デザイナー的価値→ 社内で「編集力・表現力」が育つ
● 社内ニュースポスター
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最近の挑戦
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新しい取り組み
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学びの共有
● 社内SNS/Notion/Slack文化
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情報のストックと会話の場
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「雑談チャンネル」が意外と重要
⑤ 人を育て、定着させるツール
▶「成長の道筋」を見せる
● オンボーディングブック
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入社1週間・1ヶ月・3ヶ月の指針
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読む順番が決まっている
● キャリアマップ/スキルマップ
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何ができるようになれば次に進めるか
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不安の正体を可視化する
● 評価基準ブック
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何を評価されるのか
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どう成長すればいいのか
注意→ 数値だけにしない(姿勢・思考も含める)
⑥ 空間・物理的アイテム(意外と効く)
▶「無意識」に効かせる
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デスクステッカー(判断基準)
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会議室ネーミング(価値観由来)
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クレド入り名刺/社員証
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ノベルティ(価値観が刷られたもの)
重要:ツールが形骸化する理由
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作って終わり
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現場で使われない
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トップだけが満足している
「使う場面」を設計してから作る
まとめ
組織を強くするツールとは、人の頭と行動を、毎日少しずつ揃え続ける装置です。
小野デザインは、組織を強くするツールのデザインいたします。
ご相談ください。
組織を強くするために
会社のビジョンを共有・浸透させ、社員一人一人の意識を高め行動のクオリティを向上させることが重要です。
そのためには
・会社のビジョンを明確にする
・組織と個人の目標の設定・計画・実行・チェックする。
・適材適所の人材配置をする。
・明確な人事評価制度を作る。
・人を育てる仕組みを作る。
・女性の活躍の場を広げる。
など、しっかりとした目的を持ち、モチベーションを維持し、行動できる仕組みを作ることが大切です。
必要なアイテム
小野デザインでは、“会社のビジョンを明確にする”下記のアイテムの制作をお勧めしています。
●カード
・クレド(経営理念)や企業理念などの行動規範を記載したカードをスタッフが常に携帯することで、行動を促します。
●フィロソフィーブック
・ビジョンや理念、社長の思い、スピリットをわかりやすくエピソードを織り交ぜ読み物風の冊子にし、読み返えすことで、浸透をはかります。
●ポスター
・スタッフが常に目にする場所に貼り、意識の共有を狙います。このページで無料配布しているものではなく今期の目標、ビジョンや理念、社長の思い、スピリットを掲げ意識を高めます。
●社内報
・毎月の最新情報を親しみやすく発信し、継続のフォローと社員の一体感を育みます。印刷せず、PDFによる配信の形も増えています。
自分たちの商品やサービスを通じて、「どんな価値を提供したいのか」をスタッフ全員がよく理解した上で、一丸となって業務を推進することが大切です。
■組織力の強化は、ビジョンの浸透からです。
組織力の強化は、スタッフへの自社の理念やビジョンの浸透が欠かせません。そもそも、自社の存在価値は何か?何のために仕事をしているのか?お客様に、社会に対してどう貢献していくか?これらをスタッフ一人ひとりがよく理解したうえで、同じ方向を向き、一丸となって取り組む必要があります。さらに、それらを決めるだけではなく、実行・継続していくことで成果に結びつきます。
■アイテムにより、組織力を高める
経営理念・ビジョン・目標など、スタッフが共有すべき価値観や行動指針をわかりやすい言葉とビジュアルにして表現します。さまざまな部署や職種のスタッフがスムーズに理解し、納得できるようなアイテムを使って、浸透力を高めます。スタッフ全員の気持ちをひとつにする、大きなパッションのうねりを作り出します。