印刷の色

ネット経由で印刷を行うことが増えています。

安いですけど、色再現は毎回バラバラです。
でも、それもしかたなしかなと思います。

普通の印刷会社さんですと、
前回の印刷設定の情報が残っていたり、
前回の印刷物を渡し、その色に合わせてもらいます。

化粧品、車、商品、建材、アパレル、宝飾品などは、実物に忠実な色でないといけません。

そんなに色にこだわらないのであれば
ネット経由での印刷で十分です。
(ネット経由の印刷も会社によって品質がまちまちです。良いところを探しましょう。)

以前勤めていた印刷会社で・・・

夜遅い時間に
私が担当しているクライアントの
営業のところへ行くと

頭を抱えていました。
話を聞いてみると・・・

二科展の図録、色校正5回目。

赤の強い絵に合わせると、他の絵が赤にころび、
他の絵を忠実にすると、赤の強いの再現ができない。とのこと
どうするか本当に悩んでいました。
赤い絵のページだけ別刷りにしてはめ込むか・・・?

印刷会社にとって
印刷での色再現力は、重要です。

印刷に使う印刷資材も最高級品を使っている。と聞いたことがあります。

日本図書センター出版の
人間の記録シリーズの58
藤城清治著「影絵はひとりぼっち」
の中で
福田吾一さん(私が以前勤めていた印刷会社の創業者です)の話が出てきます。

刷り上がった印刷物が気に入らないと
お客様のところへ持っていく行く途中で
捨ててしまった。
ということが書かれています。

その当時から
印刷の品質へのこだわりが強く
DNAとして残っていたのだと思います。

職人さんが、自分のものづくりの
こだわりようなものだと思います。